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開発ストーリー 4

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排水負荷低減、染色加工の合理化に貢献
カチオン化綿用均染剤:テキスポート DL-800

近年、SDGsに対する取り組みやEHSの観点から、アパレルサプライチェーン全体で環境負荷削減に取り組むことが業界のサステナブルな発展にとって大変重要な経営課題となっています。
綿素材は一般的に反応染料を用いて染色されますが、この染色工程では大量の水とエネルギーが消費され、排水やCO2排出などが環境負荷につながっています。
この環境負荷を低減するための手法として、カチオン化綿を使った染色技術が考えられます。カチオン化綿を用いることで染料利用率が向上し、染料使用量の削減、ソーピング工程の短縮が可能で、工程合理化、排水量の削減、エネルギー消費やCO2排出削減につながります。
しかし、カチオン化綿には染料の染着スピードが速く染色ムラを起こしやすいという課題があり、カチオン化綿が普及する妨げになっています。

日華化学ではこの課題を解決するために、染色ムラの原因となる染料のストライクを抑え、高品位な染色物を実現するカチオン化綿用均染剤の開発に取り組みました。その開発ストーリーをご紹介します。

カチオン化綿とは

カチオン化綿とは、セルロース骨格中にカチオン基が導入された綿であり、古くからある技術です。
ビルドアップ向上やソーピング短縮など染色加工を効率化するほか、レギュラー綿との混紡により意匠性を付与することができます。

また、カチオン化綿は芒硝を使用せずに反応染料や直接染料で染色することができるため、染色排水の再利用を進めている染色加工場から、カチオン化綿に対する染色処方の確立が求められています。

優れたビルドアップと均染性の両立

染料のストライクが起きやすいカチオン化綿をいかにしてムラなく染めるのか?
そのポイントは次の2つでした。
(1)吸尽初期で染料をゆっくり繊維全体にゆき渡らせる
(2)繊維内に入った染料を移行・拡散させる

カチオン化綿の利点である優れたビルドアップを維持しながら良好な均染性が得られるように検討を繰り返し、たどり着いた答えが「テキスポート DL-800」なのです。

テキスポート DL-800は排水負荷が少なく高品位な染色加工を実現

 

テキスポート DL-800は、カチオン化綿用均染剤として、以下の価値を提供します。

  • 不均一な染色速度を改善し、染色ムラのない高品質な加工品を提供します。
  • カチオン化綿の特徴である高ビルドアップなどの染色性に対する影響はほとんどありません。
  • 染色布の各種堅牢度に影響はありません。

繊維加工工程のあらゆる薬剤を手がけてきた日華化学だからこそ、最適な加工条件をご提案できます。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

開発メンバー

日華化学株式会社
界面科学研究所
商品開発研究部

梅村 深雪

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