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あらゆる繊維素材で洗濯後も抗ウイルス効果が持続!革新的な新技術を開発(特許出願中)

2021.10.12

技術情報

終息の見えないコロナ禍において、市場では抗ウイルス機能を持った繊維製品へのニーズが拡大していますが、「素材によっては性能が出にくい」「洗濯後に性能が出ない」「抗ウイルス性と皮膚への刺激性の性能両立が難しい」などの大きな課題があり、これらを解決できる新技術確立への期待が高まっていました。

当社はこの度、これらの課題を解決する革新的な加工処方を開発(特許出願中)、人と環境にやさしくサステナビリティを追及した新技術を上市しました。当加工処方の特長は以下の通りです。

【抗ウイルス加工処方の特長】
・あらゆる繊維素材でISO/JIS基準の耐洗濯性をクリア
・安全性が非常に高く、皮膚刺激性は従来技術の約5分の1
・従来技術と比較し約7倍の抗ウイルス性を発揮
・当加工技術による染色加工場の排水処理負荷が極めて少なく環境にやさしい

当社では昨年11月に抗ウイルス試験設備を導入、公的評価機関と同等の評価を実施しており、これにより、独自の抗ウイルスに関する知見をスピーディに蓄積し、今回の革新的な技術の開発につなげることができました。開発の過程では、繊維製品を加工する染色加工場の量産設備を用いた評価試験も行い、性能を確認しております。


【試験の概要】
1. 試験方法: ISO 18184/JIS L1922 抗ウイルス性試験(繊維製品)
2. 試験株: A型インフルエンザウイルス (H3N2)※1 / ATCC VR-1679(エンベロープタイプ)※1
3. 試験機関: 日華化学株式会社
4. 試験素材: ①ポリエステル100% ②ナイロン/ポリウレタン(72/18) ③ポリエステル/綿(65/35) ④綿100% ⑤CDポリエステル※3/ポリエステル(50/50) 等
5. 結    果: 2時間後のウイルス減少率 99.9%以上(いずれも洗濯0回および10回後)


なお、当加工処方開発では東洋染工株式会社(福井県坂井市)様にて現場試験協力をいただきました。

当加工処方開発により、介護、清掃業、飲食店向けのユニフォームや、学童制服、スポーツウェア、アウターウェア等様々なアパレル製品のほか、カーテン、カーペット等インテリア用品への抗ウイルス性の付与が期待できます。当社では9月より営業展開を開始し、お客様からすでに多くの引き合いを頂いております。今後も自社の抗ウイルス試験設備を活用し、お客様の加工処方作りのサポートを行いながら拡大する市場ニーズに応えることで、より清潔で衛生的な生活環境に貢献してまいります。



注意
●抗ウイルス加工は、病気の治療や予防を目的とするものではありません。
●抗ウイルス加工は、ウイルスの働きを抑制するものではありません。

※1 インフルエンザH3N2ウイルスは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2※2)と同じエンベロープタイプウイルスであり、抗ウイルス試験方法であるJIS L1922/ISO18184(繊維製品)の指定ウイルス種です。
※2 SARS-CoV-2:新型コロナウイルスのウイルス名。Severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 の略。COVID-19は、病名「新型コロナウイルス感染症」Coronavirus Disease 2019 の略。
※3 CDポリエステル:カチオン染料で染色可能なポリエステル繊維。

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