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綿は、繊維に元々含まれている色素などを分解脱色し、目的の白度を得るために過酸化水素の酸化力を利用して漂白されます。 その際、不均一な漂白を引き起こさず、繊維の脆化を抑え、過酸化水素が漂白に効果的に作用するように用いられるのが過酸化水素漂白用安定剤です。 過酸化水素漂白用安定剤には、珪酸塩、ポリカルボン酸、アミノカルボン酸などのタイプがあり、要求される白度や処理条件、コストなどを考慮して最適な薬剤が選択されます。
(1) 過酸化水素漂白用安定剤なし (2) 過酸化水素漂白用安定剤あり
過酸化水素の分解には、以下の2つがあると言われています。 ① H2O2 → H++HOO- ② 2H2O2 → 2H2O+O2 分解を促進するためには、アルカリの併用が必須です。 漂白に有効に働くのは①の分解反応で、鉄や銅などの金属やそのイオンが存在すると②の分解反応が促進されます。 ②の分解反応は綿を酸化分解するため、強度低下やピンホールなどに繋がります。 過酸化水素漂白用安定剤は、過酸化水素の急激な分解を抑えることで、均一な漂白を実現し、②の分解を抑制することで強度低下やピンホールを防止し、高品位な漂白物を得るために重要な役割を果たします。
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