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工程
素材
色や柄などの意匠性、手触りや吸水性などの機能性を付与するための準備をする工程です。 繊維がもともと持っている一次夾雑物(色素、油脂分、無機物など)や、織物やニットにする際に人為的に付与される二次夾雑物(糊剤、油脂類など)は、色や柄をつけたり、機能を付与する際の邪魔になります。そのため、まずはこれらの夾雑物を落とす必要があります。 準備工程には、糊剤や油剤を除去する精練工程、天然繊維に含まれる色素を分解し白くする漂白工程、綿の発色性を上げるためのマーセライズ加工、合成繊維の繊維特性を発現させ風合いのベースを作るリラックス工程、組織密度や寸法を決めるプレセットがあります。 日華化学は、準備工程で使用される精練剤、過酸化水素漂白用安定剤、キレート剤を工程や素材、使用設備に合わせて開発し、提供しています。
合成繊維のタフタ、ツイルなどリラックス効果を必要としない織物の前処理に使用。 拡布にて処理され縦方向の張力が大きくかかります。皺の発生懸念が少なく、短時間処理で生産性が高いのが特徴で、基本的にはソーパー数層、あるいはソーパー数層とスチーマーの組み合わせで構成されます。 短時間での処理液浸透、夾雑物の除去分散性が良好な薬剤選定と濃度管理、カウンターフローの流量、アルカリの濃度管理がポイントです。
加工処方例:
推奨製品
合成繊維のニット素材において精練、リラックスに使用。 プレセット前に油剤などの二次夾雑物除去、糸及び組織の潜在ひずみの除去、熱水による糸の熱収縮発現、wet-setなどを行います。 近年、ポリウレタン繊維高混率素材が増加したことにより、シリコーン油剤除去、乳化性に優れた薬剤が求められます。
合成繊維の加工糸や異収縮混繊糸などの織物の精練、リラックスに使用。 精練浴を噴射管から生地に噴射したり、機械的な衝撃を与えることで、短時間で均一な収縮、リラックス処理、精練を連続的に行うことが可能。 効率的な設備だが、物理的な衝撃による目ヨレや皺に繋がりやすく加工素材が限定されます。また、泡が立ちやすいため精練剤の選定には低起泡性が求められます。
合成繊維の加工糸や異収縮混繊糸などの織物の精練、リラックスに使用。 拡布にて無緊張状態で5~10分間連続的に処理されます。無緊張状態で処理されるため、精練と同時に糸の収縮を利用し風合いのベースを作ることが可能。 デメリットとして構造上大量の水(40t強)と蒸気が必要になり、一度稼動させると一週間程度連続で精練浴を使用するため浴疲労に注意が必要です。
綿、綿混繊維織物の糊抜き、精練、漂白の3つの工程で使用。 全ての工程を別々に行う3ステージ、糊抜きと精練を同時に行い漂白を別に行う2ステージ、全ての工程を同時に行う1ステージがあります。 薬液を浸透させるサチュレート槽、高温で処理する反応塔、反応を終えた薬液や処理された夾雑物を落とす湯水洗槽で構成され、反応塔の形状でL-BOX、パープルレンジなどの種類があります。高濃度のアルカリ液を使用するため薬剤には耐アルカリ性が要求されます。
ニット素材の精練、合繊織物素材のリラックスに使用。 高圧に対応し130度以上の温度まで対応可能で、ノズルから噴射される処理液の力で生地を移動させる構造。 合繊ニットは精練と染色を同時に行うことが多く、染色性に影響のない薬剤が求められます。 合繊織物素材のリラックスにも使用され、熱と物理衝撃を利用し素材特性を発現させ風合いのベースを作ります。その際、連続精練で落としきれなかった夾雑物が脱落してくるため、使用薬剤には乳化分散性が求められます。織物、ニットいずれの素材を加工する場合でも、機械特性上、使用薬剤には低起泡性が求められます。
綿ニット素材の精練、漂白に使用。 常圧と高圧のタイプが有り、高圧タイプはポリエステル素材の加工にも対応。 リールの回転を利用して生地を移動させる構造。 処理液中での滞留時間が長く、生地にかかる張力も比較的小さいため、風合いも良好です。
綿加工処方例:
先染め織物、ニット用の糸を精練、漂白に使用。 糸の状態で染色するために前処理を行うチーズ処理は、染色用ボビンに巻き取った状態で精練を行います。処理液はチーズの内側から外側、外側から内側に切り替えながら処理するのが一般的です。チーズ処理の一番のポイントはチーズの内層、中層、外層を均一に処理することで、薬剤には浸透性と内中外の処理ムラが少ないことが求められます。
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