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工程
素材
綿繊維は、天然繊維の中で最も消費されている素材です。肌触りが良く、吸水性、通気性、保温性に優れるほか、帯電しにくいという特性があります。また、染色性が良く、湿潤時の強度が強いことも特徴です。 用途としては、タオルやTシャツ、ジーンズなど、肌に触れる衣料品や日用品を中心に使用されています。 また、綿は天然物のため、一次夾雑物として色素、リグニン、ペクチン、綿ロウ、金属分などの無機物を含んでいます。それらの夾雑物を十分に除去することが、最終製品の品位(風合い、発色性、吸水性)向上に繋がります。
こちらでは、綿の代表的な加工例と日華化学のソリューションをご紹介します。
綿織物の生機には、製織前の準備工程で縦糸にサイジング剤としてデンプン、PVAやワックスなどの二次夾雑物が付与されています。精練工程では、これらの二次夾雑物と一次夾雑物を主に連続処理にて除去します。 織物は酵素や酸化剤で糊剤を除去した後、精練・漂白を行う3ステージ、糊抜きと精練を同時に行い漂白する2ステージでの前処理が一般的です。 一方、ニットはバッチ処理にて精練・漂白を同時に行います。 連続、バッチ、それぞれ精練剤に求められる性能は異なっており、設備などにも合わせた最適な薬剤と処方選定が最終製品の品位に大きく影響します。
推奨製品
綿ニットは反応染料で染色する場合がほとんどで、バッチにて精練漂白後そのまま染色されます。反応染料の有効利用率は60%程度で、未固着染料の排水への流出、大量に使用される芒硝などにより排水負荷が大きいことが欠点です。 織物は合繊とは異なり、連続にて染色を行います。
染色が終わった被洗物は、水洗後に界面活性剤を主成分としたソーピング剤を用いて、繊維表面の未固着染料を除去します。 ソーピング剤には、未固着染料の繊維からの除去と再汚染防止性が要求されます。
反応染料は、繊維上の未固着染料を除去することで十分な洗濯堅牢度を得ることができますが、湿度や温度の影響で染料と繊維の結合が外れて経時で染色堅牢度が低下しやすい特性があります。この堅牢度低下を防止したり、水道水に含まれる塩素による退色を防止する目的で、カチオン系の高分子を主成分としたフィックス剤を処理します。 一般的にフィックスは中濃色で染色された場合に処理されます。フィックス剤の使用量は染色濃度に合わせて調整します。
最終製品で求められる風合いや機能を付与する工程です。 パッド処理での連続処理が一般的で、仕上げ剤には連続処理での安定性が求められます。 仕上げ加工には、柔軟加工、撥水加工、形態安定加工などがあります。
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